2017年06月19日

*読書日記『もうひとりののぼくも、ぼく』岡田淳

表紙に一人立つ少年に目がいきます。
ぼんやりとした表情をしているその少年が主人公かずと(一人)です。
タイトルに「もう一人(ひとり)〜」と主人公の名前一人(かずと)の仕掛けが憎いですね。

さて、内容ですが、ある日かずとはヤマモモのおばばという妖精(神さま?)に出会い
「せかせかのカズト」と「ぼんやりぐずぐずするかずと」の二人に分けられてしまいます。

これは生きていくのがつらい人や生き物たちが、そのつらさを一時的にヤマモモの木に
吸い取ってもらい、生きていくための魔法のようなものです。
かずとは特にこれといってつらい何かを抱えているわけではないのに、身を分けられて
しまいました。

せかせかのカズトは何をするにしてもせっかちで、常に焦燥感に追い立てられています。
一方でぼんやりのかずとは、ヤマモモのおばばの家でのんびりと過ごしています。
どちらのかずとも時折何か忘れ物をしたような感じに襲われますが、そのまま何日か
過ごします。

そしてある日おばばはかずとに言います。
「もしもヤマモモの木が、おまえのぼんやりぐずぐずをすいとってしまったら、
おまえは変わる。ちがう人間になってしまうんじゃ」と。
ヤマモモのおばばは急いでせかせかのカズトの元に向かいます。
ちょうどその時カズトは強い強い焦燥感に苛まれ身動きが取れなくなっていました。

ヤマモモのおばばはカズトを説得してヤマモモの木の下でカズトとかずとを元に戻します。
その瞬間二人がこの数日の間に経験した出来事や感情も共有され、つらい思いも
ヤマモモのおばばと過ごした楽しかった時間も一つの経験となっていきました

と、こんな話です。
せかせかのカズトのなんとも言えない焦燥感、苦しみは読んでるだけでつらくなりました。
今の私があのヤマモモの木の下に行ったら身分けしてもらえるんだろうか、そんな空想が
膨らみます。
posted by はぴたん at 20:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月06日

大好きな作家から手紙が来た!

子供の頃から大好きで今も大好きな児童文学作家がいます。
先日新作の感想と昨年開催された講演会の感想を手紙に書いて送ったら、なんと

返事が来ました。

ただいま狂喜乱舞中。
嬉しい、幸せ、ちょっと泣きそう。

告白しますと、2000字に渡る長文(しかも字が小さい)を送りつけたのは私なんです。
今年出た新作の感想、それまでの思いの丈、時間は遡って講演会の感想、この三部構成は
ちょっと多いかな、返事はきっと来ないだろうと思っていたんですね。
でも、返事が、来た!
しかもハガキびっちり先生のお考えを書いてくださっている!

もうこれ喜ばないでいられないですよ。
リアルで私の友人方には次お会いした時に自慢して回ります。

嬉しいなあ、今まで生き延びてきて本当に良かった。

どうやら夏に鎌倉で展覧会をやるらしく、行かなきゃって思ってます。
posted by はぴたん at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月04日

人喰いの大鷲トリコクリアしました

昨日9時に寝て、起きたら午後1時でした、おそようございます。
寝すぎちゃったけど、明日ちゃんと起きられるんだろうか。

さてさて、人喰いの大鷲トリコというゲームを無事クリアしたので感想でも述べようと思います。

Icoやワンダと巨像の監督である上田氏が新作を作ってるぞと聞いたのがたしか7〜8年前。
そこから開発が困難とか、上田氏SCE退社とか騒がれてたのが5年くらい前?
そして忘れた頃に昨年末発売されました。

発売日にではないですが、そそくさと買ったは良いものの、ウェルカムベアの衣装という
大きな宿題があったので、しばらく熟成させていました。
ウェルカムベアの衣装も完成して、友人の結婚式も無事に終わり、完全に燃え尽き症候群に
陥った時にやっとプレイを開始しました。

トータル30時間くらいラストまでいったのかな。
謎解き要素はありつつも、そこまで難しいところは無かった気がします。
Icoをクリアできた人なら問題なくクリアできる難易度かな。
ちょっと難しくなったかも。

そんなことより大鷲トリコの可愛さですよ。
鷲っていうより羽根のついた猫に近い気がしますが、名称はどうでもいいです。
主食である樽を転がして食べてみたり、誤った命令をした時に毛づくろいをしてみせたり。
とにかく可愛い。

ゲーム中に鎧の兵士と戦うんですが、その時にヤリ攻撃を食らうんですね、トリコが。
戦闘終了後にヤリを抜いて、血まみれになった羽根を毛づくろいしてあげられるのが嬉しかった。
基本主人公の少年(プレイヤー)は戦闘では無力なので、助けてトリコと叫びながら兵士から逃げ回って
トリコが鎧を片付けてくれるのを待っていました。
そんな中で唯一トリコにしてあげられるのが傷の手当て。そりゃやりますよ、てね。

上田作品らしく基本世界観や設定の説明はなくて、ラストまで妄想しながら進めていきました。
楽しかった。
トロフィーを全て集めるのは大変そうなので、再度プレイするかは検討中です。
posted by はぴたん at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする