2017年12月24日

*読書日記『ただ、見つめていた』ジェイムズ・ハウ

私はつくづく陰惨な話が好きだなと思います。
冒頭から不穏な空気のお話。
この作品に関して言えば、最後はぎりぎり救われるんですが、
主人公のマーガレットが母親を許せる日が来るとは思いません。
なぜなら、まさに母親が行なったことは、ただ、見つめていただけなのですから。
いや、見つめてもいないのかな。

空想の世界が神話的ですごく素敵な話。
現実はそうではないという対比がいいですね。
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2017年12月03日

*読書日記『わたしがいどんだ戦い1939年』

とりあえず読んだよ、の記録だけ。
主人公は内反足で虐待されている11歳の少女エイダ。
母親からの虐待に耐えかねて戦時疎開を理由に家を出ます。
そこで出会ったスーザンやポニーのバターなどに心を癒されて、強くなっていく話です。
でも育った環境がひどいから成長はゆっくりです、なので若干イライラした面がありました。
でも面白かった。
戦争が悪化していくあたりから話がテンポよくなっていきます。
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2017年11月26日

*読書日記『ジェリー・フィッシュ・ノート』アリ・ベンジャミン

あー、ベンジャミンさんって私の前もってたギターの名前と一緒じゃんと
現実逃避したくなる程度には読んでてしんどい話でした。

友人と喧嘩別れ(まあそれ以前に関係は破綻していたんですが)した直後に
その友人が海で溺れて亡くなります。
その子は泳ぎがうまかったのに、溺れるはずないと思った主人公スージーは
死因はイルカンジンクラゲじゃないかとクラゲについて調べ始めます。
そして友人との別れを受容できるまでの話です。

ええと、スージーの社会性の未発達な描写が幼い頃の自分を思い出させてつらいです。
スージーとは違う形でもっと静かに関係が破綻した友人のことを思い出してしんどいです。
最後クラゲ博士に会いに行こうとして失敗する時が結構胸が痛いです。
アメリカの家出で親のクレジットカード無断で使うのはあるあるなのかなと思いました。
ソースは映画インサイドザヘッドとこの作品。
でも、あんなに賢い子のなのにビザのこと見落とすのは変なような感じがします。

とにかく心ヒリヒリする話です。
途中途中の含蓄あるクラゲ話が頭に入ってこない程度にはやられました。

あ、でもここいいなっていう章があったので引用します。
この子の感性この方向にいい感じに伸ばせれば素敵なアーティストか何かになれるんじゃ
ないかと思わせてくれる一節です。225ページ。
「ひょっとすると、人の最期って、実際に死んだ日じゃなくて、その人のことを、だれも
話さなくなったときなのかもしれない。死んでも本当には消えていなくて、輪郭だけ見える
暗い影になっているの。やがてみんなに忘れられていくと、輪郭も徐々に闇に溶けていき、
とうとう地球上ではだれもその人の名前を口にしなくなる。そのときがその人の最期で、
そばかすのついた鼻先や、ほほえんだくちびるも、永遠の消えてしまうのだ。
もしこれが本当なら、だれかが死んだあと、その人の名前を口にしないほうがいい。
だって名前をいうということは、いつかはいわなくなるときがくるってことでしょう。

そうしたら、そのとき、その人は永遠に消えてしまうことになるから。」
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2017年11月19日

*読書日記『かえたい二人』令丈ヒロ子

「ふつう」になりたい子が「ふつうなんてないんだ」って気づくまでのお話。
私は大きくなるまで「ふつうなんてないんだ」なんて境地に立てなかったので
この話の主人公はちょっと羨ましいです。

ヘンジンコと小学校で呼ばれいじめに遭ってた話とかは飛ばしながら読みました。
そんな主人公穂木ちゃんが転校した先の学校でなんとか「ふつうのこ」デビューをしよう
と目論み、なんと成功してしまいます。
クラスのキラキラグループに入れたのです。

ところがどっこいヘンジンコと呼ばれるだけあって変わっている穂木のお父さんも
変人の作家でした。
そんなお父さんが作るお弁当は怪物やsfネタをたっぷり仕込んだ変人弁当です。
キラキラグループの中でそんな弁当食べられないようと思っていたところ
陽菜という個性的なメイクをする子(化粧に似合わない超可愛い弁当を持たされている)と
お弁当を交換することになります。

途中まではそれでうまくいくのですが、まあ色々あって陽菜が穂木の弁当泥棒だと
勘違いされてしまいます。
そこでぶっちーんとキレてしまった穂木が演説をしてしまい、「ふつう」の化けの皮がはがれます。
でもその後自分らしく学校生活を営めている様子の方が楽しそうなので、「ふつうになろう」作戦は
失敗してよかったのかもしれません。
一瞬だけでもキラキラ世界を味わうことができたのだし。
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2017年11月05日

*読書日記『ぼくとあいつと瀕死の彼女』ジェス・アンドルーズ

映画作りが趣味のグレッグと白血病のレイチェルの話。
恋愛話ではないです。
タイトルに「瀕死の」とある通り彼女、つまりレイチェルは途中で
死にます。
正直言って途中まであんまり面白くないなあと思っていたんですが、
レイチェルの死後グレッグの親友アールが言った台詞が正に普段私が
思っていることだったので引用します。

「オレはこのことでおまえを責めたくない。責めるわけじゃねぇけど、
これだけはいっとく。レイチェルのことは、おまえの人生に起きた
はじめての・・・・・・不幸なことなんだ。
だけどそれに過剰反応するのはやめろよ。過剰反応して、大事なことを
決めちゃダメだ。いっとくけどな、死ぬやつもいれば、バカみたいな
ことをやってるやつもいるんだ。オレはバカなことをやってる家族に
囲まれてる。昔はいつも家族のために自分が何かやんなきゃいけない
って思ってたんだよ、オレ。今もまだ家族のためにやってやりたいと
思ってる。けどな、まず自分がしっかりしてなきゃダメだ。まず自分で
自分の面倒をみなきゃいけねぇんだよ。それからだよ、誰かのために
何かやってやるのは」(p.330)

引用長くなっちゃいましたが、私が言いたいのは後半部分。
自分のことができてないのに他のことをしちゃだめ!ってことです。

これは私がいつもモタモタして、自分のことさえ時間がかかるって
ことが関係しているんですが、周りの人が掃除とか片付けとかしている
最中に自分だけ自分のことをやってるって心苦しいですよね。

でも、だからと言って自分の用事が済んでないのに片付けに参加しちゃうと
結果的に全体の時間が伸びちゃうんです。
全体が終わったのに自分だけが終わってないから、逆に待たせちゃうんですね。

そういうことを続けてると自分の評価も下がってきます。
だから、 「まず自分の面倒をみなきゃいけねぇんだよ。」ってことです。

いつも私が考えていることをうまく言語化してくれたなあという一冊です。
それ以外はぶっちゃけ私にはあんまり刺さりませんでした。
posted by はぴたん at 11:33| Comment(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする