2016年03月13日

*読書日記『残穢』小野不由美

*読書日記
書籍名:残穢
著者:小野不由美
出版社:新潮社

夜は読まない方が良いホラー小説。
映画化されていて、その前に1回読んでたんですが、映画を見た後、
もう一度読みたくなりました。

何が怖いのかというと「実際にあったのかもしれない」と感じるところ。
実話っぽく書いてあって、どこから本当で、どこまでが嘘なのかが分からないんです。

話は語り手が以前(20年くらい前)少女向けホラー小説を書いていた時
から始まります。
文庫本の後書きで、読者に向かって怖い話を募集していたんですね。

その後、2001年に後書きに応じて久保さんという方が2001年に「自宅の
部屋から物音がする」という手紙を主人公に送ってくれました。

その物音の由来を調べていくうちに、その話が物音だけに留まらない話
過去の自殺者や放火事件、心中事件につながっていくというのが残穢の
内容です。
手紙をもらった時から、最後に調査を終えるまでがルポルタージュ風に
話が進んでいくんですが、この実話っぽい雰囲気が怖い。

久保さんの自宅(マンションです)の土地の来歴を調べていくうちに、
話は明治の初期まで遡っていきます。
一つ一つの章やエピソードが怖いってことではなくて、全体の雰囲気の
確からしさが怖いんです。

何がたちが悪いかというと、この物語作者と語り手をあえてだぶらせていることですね。
語り手が20年前に悪霊シリーズというホラー小説を書いていたのが事実、
実際にそこの後書きで怖い話を募集していたのも事実なんです。
だから、私はつい主人公=作者である小野不由美とつなげて読んでしまいます。

さらに、当時の読者が覚えているようなことを残穢の中でもネタに
しています。
ネタバレしちゃうと以前書いていた小説の後書きに「謎の湿疹で困って
いる」ということを書いていたんですが、残穢ざんえの中で「謎の湿疹」が
原因で首や腰にひどい痛みに襲われます。

これは20年前に悪霊シリーズや十二国記を書いていた時に後書きに
書いてあったので本当だと思われます。

それが今この残穢で出てきたあたりに恐怖がピークを迎えました。
うわ、この話実話なんじゃないのかっていう緊張感。
そして実話だったとしたら、この本を読んだことで私にも異変が起きる
のかもしれない。
そう思わせるお話です。
あくまでもお話です。

なんで私の身にも影響があるかもと感じるかは長くなってしまうので
簡単に説明します。
死や自殺、殺人、放火などのケガレの悪い縁に触れてしまう
(話を聞く、過去に因縁のあった場所に住む)と、その悪い縁が伝染して
しまう「かもしれない」のです。
それはお祓いや祈祷では消しきれずに残る「何か」が残穢なのです。
posted by はぴたん at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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