2016年10月30日

*読書日記『震える舌』三木卓

大事な子供が破傷風に感染してしまう話。
なんだかすごいものを読んでしまいました。

昔破傷風ワクチンを接種する必要のある職場にいたことがありました。
それをふと思い出して、破傷風といったらこの小説と思い読んでみました。
レイモンドカーヴァーの『ささやかだけれど役に立つこと』に近い感じです。
共通点は子供のために疲弊する親。
盛大にネタバレすると、違うのは震える舌は子供が助かる点ですね。

破傷風菌は神経に悪さをするので、感染すると痙攣症状が発生します。
震える舌というタイトルは子供が痙攣を起こしている時に舌を噛んでしまわないように
口をこじ開けている状況を示しているのかなと思います。

痙攣は定期的にやってきます。
それを厚紙に記録する母とそんなことより休めよと言う父親。
この場面に限らず会話にはピリピリとした緊張感の溢れる描写が続きます。
もちろん病状も一進一退を繰り返すために、いつ娘が亡くなってしまうかヒヤヒヤします。
とにかく緊張感のある一冊です。
posted by はぴたん at 18:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする